2月の晴天の日にぜひ行こうと思っていたダムがありました。
このダムは,堤高88mで県内では3番目に高いダムということもさることながら,車では到達できず,ちょっとした登山をしなければ見られないという,ダムファンの中では「幻のダム」といわれているダムです。
広島のダムをめぐるからには,ぜひ踏破したいと機を伺っていました。穏やかな晴天の本日,決行です!
スタート地点はこちら。キャンプ場も近くにあるので,10時前には先客の車も結構ありました。(ダムに行く人はいないでしょうけど。)トイレはここで済ませておきます。
案内板はアバウトな道しか書いてありません。この横に小さな稲荷が祀ってあったので,道中安全を願いお参り。
9:50出発。車止めらしきものがあって,その先が遊歩道になっています。
歩き出してすぐ現れるのが,その名は国語の教科書で覚えのある河東碧梧桐の句碑。帰って調べると「南原峡頭に積む雪の岳は一揺り吹きておろす」と詠んでいるらしい。自由律ですね。このブログのしょうもない句が恥ずかしい。
しばらく歩きやすい道が続きます。沢の音を聞きながら癒されます。分かれ道は加賀津の滝までは「堂床山」方面を目指していきます。(基本的に沢沿いに進む感じです。)
10:05加賀津ノ滝到着。「ハイキング気分」はここまでです。
遊歩道は終わり,まず滝より高い高さまで階段を登り,そこからは登山道になります。途中,何度か沢を渡ります。雪や凍結はないものの,それらが解けたためか,道はぬかるんでいます。低山ハイク用のシューズが役に立ちました。
え? ダムはどっち? と思ったら小さな黄色いプレートに書いてありました。(親切な誰かが取り付けてくれたのでしょう。)堂床山への登山道ではない方に進みます。
途中,冠山方面から下山する人に会いました。念のためダムの方向を聞くと,石采の滝まで進んで,そこから登る道になるようです。「ピンクテープに沿って行けば大丈夫ですよ」と教えてくれました。(ピンクテープは登山道の目印です。)
石采の滝に到着。時間を記録するの忘れてました。
石采の滝のあと,三叉路になってちょっと迷います。右が今来た道で,左は南原とあります。何も書いていない方がダムです。(これは下山者用の目印ですね。)
ほどなく先人の訪問記でも目にした中電のフェンス(有刺鉄線の向き逆だと思うけど)が現れ,そこから沢を離れて急な登りとなり…ガードレールが見えてきたら登山道は終了。気温は5℃ぐらいのはずですが,じんわり汗ばんできました。
10:35天端に続く舗装道路に到着。この道はかつてはキャンプ場から続いていた車道ですが,現在は途中のトンネルが封鎖されており登山道を歩いて来るしかありません。
緩やかな登りの舗装道路を歩くこと5分ほどでようやく木々の間に明神ダムの堤体が姿を現しました。僕と同い年とは思えないほど美しいロックフィルです。
しかし,ここからまた道は一旦ダムから離れて蛇行し,お預けとなります。
マップ上は堤体真下に行けそうな道も中電の敷地ということでがっちりフェンス😢
舗装道路に出てから15分,スタートから1時間で左岸に到着!(10:50)
ついに,幻のダムにやってきました!!
周囲に高い山がなく殺風景なダムサイト。それが神秘さに拍車をかけています。
つづく