多目的(治水・灌漑・上水・工業・発電)の重力式コンクリートダム。これだけ目的をもつダムは県内では土師ダムだけです。
まず下流側から正面を。正面に正対して撮影できるのは,下流側の久保橋付近のみでした。
県内では中規模クラスのダムといえますが,副ダムらしきものは見当たりません。
ちょっと近付いてゲートをアップで。薄いグレーのクレスト用ラジアルゲート,赤はオリフィス用のラジアルゲート。オリフィスは堤体にスリットを入れたような形で設置されています。
堤体上部にはマスコットキャラが描かれています。右は「はじ丸くん」というそうです。左は不明です。「はじ丸子」?
天端に上がってみました。ゆったり目のいたって普通のつくり。なぜか上流側の欄干のコンクリートの方が白い。後から作り直した?
3階建ての立派な管理事務所。山田川ダム同様,いやそれ以上にツバメの巣がいっぱい。
玄関に入ると,ブロックでできた土師ダムがお出迎え。堤体の再現性はともかく,やたら下流側を作りこんでいるので,何か構造物のヒントがあるかもしれません。。。
上流側の八千代湖。湖畔にスポーツ、レクリエーション施設が整備され,ダム湖100選に選ばれています。
ゲートの操作室。ダム便覧やダムカードでは原色の黄色だったのが上品なクリーム色に塗り直されたようです。
下流の眺め。のどかな田園風景が広がっています。
堤体は50mの高さ。クレストからの傾斜が緩やかにつくられているのでそんなに高く感じませんでした。
天端の欄干に数メートルおきにこんなものが。昼間に太陽光で蓄電する夜間灯?
右岸側には展望台があったので息をきらせて昇ってみました。堤体がくの字にカーブしているのがよく分かります。
展望台からだと利水放流バルブがよく見えました。(右)
展望台を下りてから脚立を展望台に忘れたことに気付き,再びのぼる羽目に…
2回目に上る途中で藤みたいな花が咲いていることに気付き,堤体をバックに1枚。藤って上から房のようにぶら下がっているイメージだったから違うのかな?
中央は水没地域住民の氏名を記した碑。左の諸元などを刻んだ碑は,横から見るとダムっぽい形(右)をしています。意識してこの形?
左岸の駐車場の裏にこんな看板を見付けたので下りてみると…
堤体真下の広場に出ました!
これだけの規模のダムで堤体に直接触らせてくれるとはなかなかサービス精神旺盛!
放流見学用のリフト? なお,カラーで見るとはじ丸君のパンツ(?)は,堤体をデザインしたものであることが分かります。
巨大なクレストゲートは堤高の1/3ぐらいあるように見える。(実際は1/5ぐらいらしい。)
管理用トンネル「お入りください」なんて期待させつつ,さすがに鍵がかかっていた。無念。
土師ダムの特徴の一つである低位放流設備。階段からのぞき込んで引張りラジアルゲートの姿を捉えてみた。曲線が美しい。
上流側に見通しのよさそうなポイントが見えたので自転車に乗り換えて移動し,ダムサイトとゲートを撮る。
そのままサイクリングがてらダム湖を周りました。コロナにも関わらず湖畔ののどごえ公園付近は多くの人でにぎわっていました。
サイクリング中にひっそりとたたずむ中電の分水取水塔を発見。
朝昼の気温差の大きい,春らしい天気の中,およそ8キロのサイクリング。下りは風がひんやりして気持ちよいのですが,上りは暑くて暑くて…
実は,かれこれ20年以上前,社会人として新人の頃,仕事で年に数回この付近を訪れていました。八千代湖を見ていると,失敗だらけだった当時のことを思い出します(笑)
まあ,今日も展望台に脚立を忘れたり,サイクリング途中でマスクを車に忘れたことに気付いて引き返したり,あまり変わっていないかもしれませんが…
若草のはじ(土師/恥)多き日々思い出し
公認ダム全踏破まであと2基!