この日最後は浜原ダム。(訪問日:2022.5.4 場所)
発電用重力式コンクリートダム。一見堰のようです。
天端は狭いけど車両通行可能。
レトロなゲートピラーがずらっと並ぶ天端。……いい雰囲気。
「濱原堰堤」「昭和貮拾八年拾壱月竣工」の文字。そして親柱の上にかつては天端を照らしたであろう電灯のなごり。
建築として見たとき最も好きなのは古き発電ダム。
大雨時には濁流の水圧に絶える分厚いローラーゲート。
江の川はしばしば氾濫を起こしてきた川ですが,平時はこんなに穏やか。
取水設備。
奥にあるのが除塵機。
魚道。目を凝らしたけど魚は見えず。
左岸上流側は災害復旧工事のため入れず。
土砂吐から勢いよく放流中。
下流の眺め。ここから日本海まで北に22kmほどですが,面白いことに江の川はこの後南西に向きを変え,そのまま中国山地を約20km縦走してから日本海に向かいます。
山地の生成過程でそうした流れになったといわれています。
水叩きは右岸に行くほど浅くなっています。ダム付近ではもともと左岸の方が水深があるためでしょう。
上流側。満水まであと50cmぐらい?
河原に下りてみます。
今もこれらのゲートの3/4ぐらいまで水があるのだと思うとドキドキします。
右岸に解説と記念碑。左岸の山の向こう側にある明塚発電所に送水しています。
点検ボート。釣りおろすタイプ。
こちらは浜原ダムの上流にある潮発電所。ここの水は,本日最初に訪れたあの来島ダムから送水されています。
戦後間もないころの電力需要によって各地に造られた大規模な水力発電。現在はコストや環境負荷の面からつくられていません。現役で稼働している姿は貴重かも。
ちなみに潮発電所のすぐ前には2018年に廃線となったJR三江線の跡。オールドダムを見た後だけに,マニアでなくともしみじみと感じます。
浜原の意地感じたり草いきれ