ダムのほそ道

広島県内(とその近県)のダムの訪問記録です。

岡山33 日古木大池

山間部は先週の寒波の影響が残っているため,本日は比較的影響の少ない岡山南部を巡りました。
山陽ICからほど近くの日古木大池(訪問日:2023.1.29)

灌漑用アースダム。ダム便覧では1974年竣工となっていますが,国土地理院の航空写真では少なくとも1947年の時点では池が存在しています。1974年は改修年でしょう。

下流から上っていくとまず目に飛び込んでくるのが左岸の洪水吐。手動のゲートがあります。

洪水吐ゲートの操作部

右岸側にも同様の洪水吐あり。こちらは右岸の洪水吐ゲートの操作ハンドル。錆具合がいいですねぇ。

右岸洪水吐の放水路。その先は工事現場で進入できず。

堤体を横切って登る道路。

天端は車の侵入も可能。ゆるやかにカーブしています。

取水孔は左右岸2箇所にあり,左岸側は斜樋式

右岸は階段式です。

面白いことに左岸洪水吐のすぐ横に導水の流入工らしきものがあります。この日も少しずつ流入していました。

上流側はコンクリで固められています。
池を取り囲むように広がるニュータウン。谷池タイプのため池(しかもダム扱い級)では珍しい光景。国土地理院地図の過去の写真を見ると,池を取り囲んでいた山を削って造成していることが分かります。

下流側には農地が広がっています。

堤体下に下りてみました。のどかな田園風景です。

右岸下に底樋出口工らしきものを見付けました。コンクリの白さからすると新しそうです。

右岸洪水吐からの放水路と底樋からの水路の合流地点。洪水吐方面(左)は電気線が張られており入ることが出来ません。

左右にある洪水吐と取水孔。周囲に広がるニュータウン。洪水吐の手動ゲートや,導水部など,ちょっと一風変わったため池です。
ちなみに,池名になっている「日古木」の地名は由来がありそうですが,分かりませんでした。