ダムのほそ道

広島県内(とその近県)のダムの訪問記録です。

広島104 栗迫池

2月~3月は例年より雨天の日が多く、思ったほどダム活できず。
久々のダム活。

広島県内のダム便覧に掲載されていないダム、栗迫池を訪れました。(2024.4.14訪問)

世羅町小国にある灌漑用アースダムです。(場所)ため池データベースでは、昭和時代の築造、堤高16.6m、提頂長142m、満水面積1aとされています。

天端と上流面。上流面は土のまま補強はなさそうです。

堤体正面全景。堤体真下へ行く最短ルートは害獣防止柵で入れないため、左岸側に回る必要があります。

堤体直下に続く左岸の道

堤体直下から見上げる。下の方は石積みで補強されています。

堤体途中に犬走があり、左岸から右岸に向けて水路が通してあります。左岸側の水路の水の出所は柵があって確認できず。

右岸下にあるこれは底樋出口工ではなく、上記の水路からの水。ここから直下の農地に分水されていく。

堤体には軽く地滑りの跡。広島県ため池マップの劣化診断では「健全度がやや低い」となっています。大丈夫かなあ。

天端に上ってみました。のどかな里の風景。池の水は美波羅川に流れ込み、江の川につながって日本海へ流れていきます。

池はさほど大きくありません。

池にぽつんと立つ謎の燈籠?(左)と池の中まで張ってある害獣防止柵。

かなり古いタイプの斜樋が2本。水音がするので現役稼働中のようです。

洪水吐…ですが、天端とほぼ同じ高さまで土が堆積。これでは洪水吐として機能せず、豪雨のときに下手したら天端から全面越流となり危険です!

洪水吐を渡った先に記念碑。害獣防止柵で渡れないので文字は確認できず。

天端は心地よい風が吹き抜け、鶯の声を聞きながら買ってきたおにぎりを食べました。
平時はそんなのどかなため池ですが、安全面が憂慮されます。