北西部ダムめぐり。飯ノ山ダムの次に訪れたのは鱒溜ダム。地図上は立岩ダムの方が近いけれど、めがひらスキー場あたりから北上する最短ルートは冬期通行止めのため,国道186号→国道191号→県道296号と迂回し、鱒溜ダムの方を先に訪れました。
トイレはここで済ませておきます。(道の駅来夢とごうち)
狭い県道296号(といっても高暮ダムの時ほど悪路ではありません)を太田川に沿って遡上していくと現れるのが鱒溜ダム(場所)
発電用の重力式コンクリートダム。
清水放流設備とはいわゆる清水バイパスでしょう。太田川は国の「魚がのぼりやすい川づくり」事業で,全国的にも優秀な結果を残したようで,太田川河口からこの鱒溜ダムまでサツキマスが遡上してくるそうです。(鱒溜の名のとおり鱒の行き止まりなんですね。ダムは戦前につくられてますが。)
このダムは全面自然越流式! 天端もゲートもありません。この日は残念ながら越流は見られず。
代わりに常用洪水吐からの放流がみられました。
右岸の設備にはゲートのウインチらしきものが見えるので,ローラーゲートがあるのでしょう。ちなみに右岸側にはさらに1キロ上流の打梨橋を渡って廻りこむ必要があります。(時間がないのでこの日は断念。自転車持ってくればよかった。)
あと数10センチで越流。
貯水池は深緑で,対岸の景色がはっきり映っていました。ちなみにこの貯水池,あとで調べると結構堆砂がたまっているらしい。まさか80年もの間放置ってことはないよね…
清水放流の出口。減勢工がなく堤体下が包み込むような形になっているのは二級ダムや沓ヶ原ダムと同じ。戦前のダムの特徴ですかね。
貯水池を上流に歩いていくと右岸側に設備が。網場があるので発電用の取水口かな?
さらに上流には打梨発電所。こちらは立岩ダムからの水で発電しています。
ダムそのものは木と崖に囲まれてなかなか撮影スポットが見つかりませんでしたが,発電所のまわりにはいろいろ面白い物が。(中央は発電所の庇にあった巨大な蜂の巣。しかも二つ!)
発電所の姿が映りこむ太田川。川魚の姿を撮ろうと目を凝らしていると,その発電所の裏の山から「ホ~…ッケキョッ」と。今年初めて聞く鶯の鳴き声。
耳を澄ましたけど,その一声だけで,二声目は聞かれず。
こんなに冷える山奥にも,春はやってきているのですね。
鱒溜 レンズ越しに聞く初音
公認ダム全踏破まであと6基