2021年末現在,ダム便覧で位置未確認となっている広島県内のダム4基について,これまでのダム活で分かったことを整理しておきます。
【雲田池】
安佐北区鈴張の雲田地区にあった池。
中国自動車道広島北JCT(1983年竣工)建設の際に,廃止されたか地下調整池となったと考えられる。
残る疑問としては,過去の航空写真からは,水路が確認できず,果たして堤高19mもある池だったのかどうか。
【宇津戸大池】
宇根山大池のこととみられる。
先達の方がすでに10年以上前に世羅町に照会するなどして言及しておられます。
ちなみに,この記念碑の裏に当時の宇津戸村村長らの尽力が記されています。
【仮屋谷池】
先日の調査で,地名や諸元から七塚池のこととみています。
三次市に照会した結果,断定はしかねるとのことでしたが,いただいた情報を加味して推測しました。
地元の方は七塚池を「仮屋谷池」と呼んでいることはないそうで,なぜダム年鑑に「仮屋谷池」と記載されたのかは不明です。
【山津田池】
現在調査中の池です。
地名や規模から,次の地図上の二つの池のどちらかではないかというのが現在の僕の見立てです。
山津田という区域からすると小滝池ですが,ため池データベースでは貯水量が170千㎥となっており,ダム便覧の42千㎥とかけ離れています。
左上の池は隣の宇水谷池(39千㎥)と池の面積だけ比較すると,ダム便覧の諸元に近い感じがしますが,なぜか名称やデータが記されていません。(これより小さい池のデータでもプロットされているのに。)
いずれにしても結構な山中にあり,行こうと思うと登山は必至。どちらかに当たりをつけてから行きたいところ。
まずはピンク枠の池の名称や諸元を明らかにしていきたいと考えています。