世羅町のため池めぐり,最後は宇根山大池。
(訪問日:2021.12.20 場所)灌漑用アースダム
国道184号の宇津戸上交差点を南に折れ,奥へ進むと害獣防止柵。普通車では厳しそうだったので,手前の少し広い所に停めて徒歩で。
柵の看板はたぶん「あけたあとはしめてください」だろうと,中に入ってからかんぬきをかけます。
ここから先は獣の世界。川音を聞きながら,緊張と安らぎの混じった気分で林道を登っていきます。
途中で減勢工やお地蔵さんを横に見つつ,15分ほど歩き
天端左岸に到着。立派な記念碑。
村長2代と篤農家らの尽力によって昭和22年に造られたと。貯水量238千㎥とありますが,ダム便覧では219千㎥。堆砂で減った?
短めの天端。
堤体の草は刈られています。なだらかなので大きく見えます。
右岸洪水吐にかかる権現橋。欄干部分は後世につくり直したのか色が異なります。
洪水吐…だよね。
この洪水吐は板をはめて調節できるようになっています。
この放水路,下がコンクリではなく岩がゴロゴロ。
何と放水路の先は崖に! 推測ですがこの放水路は元の川底だったのではないでしょうか。元の川よりも池側を深く掘って水を貯めていることになります。
上空から見ると「山」の字の形をしたユニークな池。
何だか中で鶴が機でも織っていそうな斜樋の小屋。
隙間から中を覗く。農作業スペースかな? 鶴はいませんでした(笑)
ところでこの池,ダム便覧で所在地未確認となっている宇津戸大池と同一の池ではないか,という考察を先達のりょう助さんという方が10年以上前にブログに書いておられました。
世羅町役場にも問い合わせをされておられます。(確証は得られなかったようですが。)
最新のため池データベースにも「宇津戸大池」の名やその諸元に近似した池は宇津戸地区に宇根山大池を除いて無いので,私もその説にのろうと思います。
りょう助さんへの敬意をこめて,ブログのリンクを貼ります。
宇根山はうつつか夢か冬館
ダム便覧掲載の県内ダム全踏破まであと5基(宇根山大池=宇津戸大池とみなしたカウントです。)