藪を抜け,森を抜け,沢を登った先に現れた構造物。その形状から,目指す小滝池洪水吐からの放水路と思われます。落葉が積もり木も生え,相当の間水が流れていないようです。
そして沢伝いにさらに進むと
ついに堤体に着きました!下1/3は石積みです。
底樋の出口工。割と高い位置からの放水です。
さて,再び藪を漕ぎながら堤体を登ります。言われなければ堤体と分からないような斜面です。長いこと管理されていない様子。
堤体の藪がひどいので途中から放水路に下りました。(上の方は傾斜が緩くなっているので歩けます。)石積みの感じからして,戦後間もないころに竣工された宇根山大池や直助ため池に似ています。
ついに洪水吐に着きました。一応天端を左岸から見た感じです(とても歩ける状態ではないです)。画像右側が池方向。相当水位が低いようです。
そして洪水吐をこのまま池方向に下りていくと
小滝池との対面です!!思ったより水量がありました。(予想ではほとんど使われていなくて貯水されていないのでは?と思っていたのです。)
堤体上流面。水面ギリギリまで草が生えているのでコンクリや石で補強されているのか不明。
そして斜樋らしき管を発見。水音がするので取水しているもよう。
斜樋の上部。栓は木製!?今までで最も素朴な斜樋かも。
石積みや斜樋の雰囲気から,この小滝池をダム便覧で1929年竣工とされている山津田池とみてよいのではというのが僕の判断です。
今回通ったルートをYAMAPで確認してみるとこんな感じ↑でした。
川の中を渡る道や森林の獣道は一応地図上の「道」だったようです。そしてやはり推測通り,沢伝いに池に通じる地図にない道(っぽいもの)がありました。
スタート地点から堤体まで約400mを20分かけて移動したことになります。決して長距離ではありませんが,道なき道を進むというのは体力的にも心理的にもハードでした。まさに「ラストダンジョン」。
ともあれ,山津田池については推定ではありますが,これでダム便覧掲載の全ダム(池)を踏破しました!!
小滝の丘 這いのぼる頬に風光る
次は県外ダムを攻めるかな。(しかし,費用が…コロナが…)