広島市内のダムめぐり,3基目は安佐北区の宇賀ダム。発電用の重力式コンクリートダムです。(場所)
太田川支流の水内川がつくる谷間ののどかな農耕地を進んでいきますと
奥に古代ローマの遺跡のような水路橋とその奥に宇賀ダムの堤体が姿を現します。何だかジブリの世界みたい。
ダム便覧では堤体真下からの写真が掲載されていますが,残念ながら,現在は立入禁止。周辺は農地をイノシシ・熊から守るバリケードが張り巡らされています。
静かな谷に鳥の声と農家の方が農具を使う音だけが響いて,神秘的な空間です。
左岸から。この苔・錆の具合。いいですなあ。
導水管は近くで見るとかなり大きな直径でした。下流にある間野平発電所に送っています。
点検用のはしごがついてます。相当なスリルでしょうね。
いろいろな角度から。世界遺産と言ってもよさそうな雰囲気。(まだ遺産じゃないですけど)
渡ノ瀬のように「堰堤」ですね。字は渡ノ瀬より控えめな感じです。
天端。「やめましょう」という自主性に訴えかけるトーンは中国電力特有の言い回し。
いっそ立入禁止としてくれた方がすっきりするのに。
天端のパーツ。街灯は公園などでよく見かけるタイプ。右は風見鶏(飛行機)は何のために?
調整池です。8割の水量です。
太田川沿いの吉ヶ瀬発電所から放水された水が調整池に勢いよく流れ込んでいました。一度取水した水を複数の発電所に次々送っていく仕組みです。
少し上流に歩いてダムサイトをとらえました。他の発電系ダムと比べるとすっきりして「要塞感」がありません。
ラジアルゲート(黒かな?)が見えます。
取水設備でしょうか。こちらもいいくたびれ具合です。
帰り道に間野平発電所に寄ってみました。あとから中電のWEBページを見て気付きました。角度を変えて撮ったらあの導水管を撮れたのですね。しまった。。。
それにしても広島市内にこんな場所があったなんて。明神ダムもですが,宇賀ダムもなかなかの隠れた名ダムだと思います。
宇賀の郷 畑打ちまたぎゆく懸樋
※畑打ち:冬の間,手入れのできなかった畑の土を鋤き返して柔らかくすること。春の農作業。
公認ダム全踏破まで残り8基