雲田池の実地調査で安佐北まで来たので，荒谷池にも訪問しました。（場所）
大正時代竣工の灌漑用アースダムです。県内のため池は圧倒的に東部，北部が多い中，数少ない西部の歴史あるため池。
ストビューで予習すると，道が狭く，県道268号も駐禁だったので，念のためあさひが丘団地あたりに停車して20分ほど歩きました。
動物園のすぐ南で県道から枝分かれする市道を歩くと，この夏の豪雨で土石流が発生した生々しい跡が。路肩が崩落しているので車での通行は危険です。
市道から池に上がる道はストビューでは見られませんが，車一台ほどの道を50mほど進むと民家が途切れ（左），そこからは林道（右）。
林道を歩くこと５分足らずで池に着きますが，途中にはあからさまなイノシシ罠Σ(ﾟДﾟ)
林が開けて左岸に到着
池も天端も堤体も全て立入禁止でフェンスがめぐらされています。でもこうやって，なぜため池を保護する必要があるのか説いている看板は珍しい。
天端。そもそも立入禁止ですが，さらに上流側にもフェンスがしてあります。厳重。
洪水吐から池方向。残った流木が災害時を思わせます。
監視カメラ。角度からすると侵入者対策というよりは洪水吐の状況確認用か。
堤体方向。なかなか急斜面。手前は洪水吐からの放水路。堤体下に入れる道は見つかりませんでした。
上流側はコンクリート。取水設備が見当たらなかったけど，階段についているのかな？
池全景（左）とインレット方向（右）。水位が下がっているせいか小さな池という印象。
近年，毎年のように見舞われる豪雨。特に，この荒谷池のある安佐南区は地形的に山がちで雨雲が通りやすい上に人家も多く，災害が起こりやすくなっています。
ため池が洪水調節の役割を果たしているとともに，ため池自体も決壊するリスクを抱えています。カメラやフェンスで厳重に守られているのは，ダム好きとしては物足りないですが，防災という点では分かる気がします。
秋出水 背負って立ちたる荒谷池
