10月は仕事が忙しくなかなかダム活できませんでした。
ようやく月末になってダム活。
シーズン2に入ってからほとんどため池(アースダム)ばかり巡っていたので,コンクリートダムが見たくなり,緊急事態宣言解除ということで,初の県外に出掛けました。
昭和29年竣工の日本で最初にできた発電用アーチ式コンクリートダム(両端は重力式コンクリート)です。
国道314号線沿いからすぐ天端右岸に入ることができ,駐車場もあります。
2015年に日本土木遺産に認定されています。
まずは新操作所(管理事務所)でダムカードを受け取ります。電話で呼ぶシステムになっています。先人の皆様は,この事務所の奥の位置から堤体の上流側の画像を撮っているようですが,今日ではフェンスに覆われその位置まで入れなくなっています。残念。
両サイドの土砂吐が重力式コンクリートだし,天端が短いので正面から見るとアーチに見えにくいのですが,
こうして見るとやっばりアーチです。
天端は立入禁止。脚立に乗ってフェンスの上から撮りました。ゴテゴテ感が発電ダムならではですね。。
島根県企業局が管理しているダムなので,例の中国電力の「立入禁止標識」がありません。
ゲートのウィンチは昭和61年に設置されたもの。雨ざらしなので塗装はし直しているようです。
下流側。クレストゲートの影が映ってます。ちなみに堤体真下に下りる階段が右岸に見えますが,点検用通路で立ち入りできません。
上流側。点検用ボートが見えます。天端に入れないのでここまでしか見られません。
ダム湖左岸側に何やら人工的な塊が。建設時に使った構造物の跡でしょうか。
クレストをアップで。コンクリに年季を感じます。
こちらは左岸の土砂吐。カーブを描いた導流壁は昭和初期特有のデザイン。
土砂吐のゲートとクレストのゲート。クレストゲートは小さめですね。
左岸の向こうに見えるのが取水設備なのでしょう。
旧操作室(右)と堤体に埋め込まれているゲートの操作室。見た目は気にせず,あとから必要なものをつくったというこの感じ,なんか好き。
下流の三成発電所。三成ダムで取水された水はここに送られ発電に使われます。
発電所につながる送水管。昭和28年から稼働しているそうで,ダムの完成より少し前から送水はしていたということ?
そして発電後の水はここから斐伊川に放流されています。
この発電所は島根県初の県営水力発電所とのこと。広島県でも昭和30年代に水力発電が増えたので水力発電は高度経済成長の一翼を担っていたといえます。
秋江に 昭和が流るる三成かな