ダムのほそ道

広島県内(とその近県)のダムの訪問記録です。

島根14 新蝮谷池

千本ダムからランチのためにいったん松江道路と並走するR9に出てR432を経由して新蝮谷池に。最短はr247でショートカットするコースです。
場所,訪問日:2022.10.30)

灌漑用アースダム。島根では初のアースダム訪問となります。

画像の天端に入る辺りは車を停められる場所がないので,左岸の少し下流側の広いスペースに駐車して歩きました。

池の水位は随分下がっていて,池底が露出している箇所もあります。こういう時は池の地形を観察できるチャンスです。

上流面はコンクリ等による補強はなく,土のまま。

斜樋は水位に応じて栓を開け閉めする素朴なタイプ。

天端は轍があり,草も刈ってありますが上下面は藪化しています。

下流の眺め。松江市街が見えます。「蝮(マムシ)谷」というぐらいですから,秋とはいえこの藪を下りる勇気はありません。

放水路に架かる橋。こんな看板立てるぐらいだから過去に何回か崩落してるのかな。

てか,この藪具合,放水路の意味をなしていません。橋がなければ放水路だと分からないぐらいです。

↑放水路だけ撮るとこんな感じ。ただの藪です。(笑)


そういえばこの池。ため池にはつきものの「洪水吐」が見当たりません。
Google国土地理院の航空写真でもはっきり見えません。ダム便覧には1枚だけそれらしい画像が載っています。

地理院地図によるとこのあたりに洪水吐があるはずです…。この茂みをかき分ければあるのかもしれませんが。やっぱりマムシに遭遇したくないので…

補強のない堤体,放水路も草だらけ,洪水吐も藪に埋もれ…広島ではH30豪雨災害の時に,老朽化したため池が決壊して下流の人が巻き込まれる事故が発生しています。

一方で農業従事者の高齢化や費用の問題でため池の管理も難しくなっているのが現実です。複雑な思いでこの日のダム活をしめくくりました。

おまけ:この日のランチは「松酔」さんで寿司定食。寿司10貫とアラ煮,みそ汁がついて1100円(税込)。コスパ良好!