思わぬところでまねき猫に出会った深道池訪問の続きです。
帰宅後,深道池のブログ記事を書こうとしてグーグルマップを開いた際に,深道池のすぐ南に気になる名所マークがあり,「中の峠(たお)隧道」(場所)とあります。
調べてみると,江戸時代に造られた深道池は集水力が弱く,たびたび干害に見舞われたため,地元の沖田嘉市が小田山川から水を引き込むために,昭和2年から自力で掘削し,周囲の協力もあって昭和5年に完成した水路とのこと。
途中峠を越える必要から隧道を掘ったのだそうで,国の有形文化財に指定されています。
翌日,再訪してみました。
市道沿いに入口を示す看板があります。
しかし,小道に入ってすぐに分かれ道。ここから案内板がないので迷います。とりあえず左に行くと…(おそらく正解は直進)
民家の裏からこんな道を通って(最近草を刈ったようで分かりやすい!)
着きました!
ちなみに正規の直進ルートは
舗装がなくなった所から(左の画像),未舗装の道を左に進み(右の画像),お墓を過ぎると
間もなく到着です。
戦後に普及するコンクリート工法を戦前にすでに取り入れていた点で珍しいそうです。
画像の右側が小田山川からの引き込み。手前の金網側が深道池方向。その反対側の小さな穴からは直接近くの田畑に給水しています。
改めて隧道入口を観察。高さ1m,幅90cmほど。重機も使わずに掘ったというのは偉業!
確かに文化財の証。
深道池への流量はこのスリットの板で調節されています。結構ぺらい板でした。。。
隧道の上にはこんな道が峠を登るように続いていまして
たどっていくと隧道から出てきた水路と合流し,確かに深道池に流れ込んでいます!
隧道の出口側は草むら深くて断念。冬場なら行けただろうに。
深道池の透明度が高かったのは,集水力が弱く,水がたまりにくい地理的条件や、周囲がやせ地で植物プランクトンの発生に必要な栄養が少ないことが関係しているのかもしれません。
深道に流した汗は澄みにけり